IE9ピン留め
うちのダーリンはよく、泣いているような、笑っているような顔する。
小さなときから、泣きたいときでも笑ってきたからだろう。
彼のお母さんが遺した、彼の通った保育園の保母さんとの連絡ノートには、2歳半から6歳までの彼の毎日が活き活きと綴られている。
まるで一本の映画のような、小さな彼の記録。
本当はまだまだお母さんに甘えたい時に、彼は大人にならなくてはならなかった。
チビがチビなりに、拳を握って毎日を歩む姿が、目に浮かぶ。
その、温かく、ちょっと悲しい記録。

そんなものを読んだからだろうか。
たまに彼の中に、小さな男の子の姿を見てしまうようになった。
そうか、甘えん坊は君だったのか。
手を繋ぎ歩きながら、家でご飯を食べながら、ソファーで膝枕をしながら。
その日の出来事なんかを夢中で話してくれる彼の姿は、きっと遠いあの日に彼のお母さんが見た幼い彼と同じだろう。

大人になり、良いことも悪い事も沢山あって、歳を取り、賢くなり、ずるくなり。
人と出会い、別れ。
君はずっと寂しかったんだね。
もう大丈夫。
私がいるよ。

# by acoya171 | 2011-05-17 23:09 |
検査当日。
彼氏が会社を休んで付き添ってくれた。
忙しいのを知っていたので、嬉しいけれど申し訳ない。
彼は前日の夜から我が家に来て、一緒にゆっくり食事をし、ぎゅうぎゅうに私を抱きしめて眠った。

君は僕よりずっと若いんだから、僕より早く死んではダメ。
生きる為に、ちゃんと治療すると約束して。
もし君が子供が産めなくなってしまっても、僕は君と一緒にいる。
一緒に楽しく生きて行けばいいじゃない。

うつらうつらしながら、そんなことを聞きつつ。

大学病院での検査は恐ろしく痛く、検査後しばらく立ち上がれなかった。
細胞検査は麻酔無し。
子宮に金属の棒(じゃないか?)を入れて組織を擦り取る。
子宮頸だけではなくて、念のため子宮内にも器具を入れたので、死ぬ程痛かった。

診察室から顔面蒼白(だったらしい)で出てきた私を彼は抱える様にしてタクシーに乗せ連れて帰り、ベッドに寝かせてずっと側に居てくれた。
「添い寝がいい?手を握っていた方がいい?」と聞かれたので、抱っこしていてもらった。
私はこの人の前では弱くなる。

こんなとき私に惚れるとは、つくづく間の悪い人だ。
心配そうに私を見つめ、いそいそと世話を焼くのを見るにつけ、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。初めて誰かの為に、自分の体を大切にしようと思った。
# by acoya171 | 2011-05-11 23:19 | ワタシ
子宮頸がんの擬陽性の疑いありで大学病院行きを告げられたのは、先月のこと。
実はその前から擬陽性の疑いがあるので、検査するよう再三言われていたもの、自覚症状が無いもので病院に行っていなかった。

今日、元同居彼氏が忘れ物を取りにうちに来たのでお茶なんか飲みつつ聞かれたので話したら、帰路の彼からメールが来た。「俺のせいかもしれない。何と言ったらいいのか」

そっか。
こいつはこいつなりに心配して、色々調べてたんだな。
じゃないと、このコメントは出ない。
ゴメンは私だ。
なんにも心配していないと思っていた。
「誰のせいでもないの。大丈夫だから。死にゃしないから。」
そう返す以外思いつかず、言わなきゃ良かったなと軽く後悔。

来週は検査。
# by acoya171 | 2011-05-06 23:02 | ワタシ
何だかんだの別れも一息つき、二人のんびりのゴールデンウィークを過ごしている。
彼いわく、ハネムーン。
まあこんだけべったり一緒にいるんだから、そうも言えなくは無い。
とは言え、その実は毎日ライブやリハやレコーディングが入る彼のお伴で、せっせと色んなところに紹介され、彼女業に勤しんでいる感じ。

あたいの彼はドラマー、タイコ叩き。
ちょっと、というか、だいぶイカレてるしサラリーマンとの兼業だが、アレのリズムは最高だ。

彼は私をどこにでも連れて行きたがる。
私としてはご一緒する方に迷惑なのでは?と思う事もあるが、彼はお構い無し。
色ボケしてるって思われてるんだろうな、とカラッと笑っている。
私は私で、本人が良いって言ってるなら良いか、と思って付き合っている。

多分この人には、これから一番辛い思いをさせることになるんだろう。
本当に辛い事態になった時、できるだけそれは避けたいんだけど、もし万一そんなことが有った時、彼がきちんと気持ちの整理を付ける為にも、彼がしたいと言う事は極力付き合うつもり。

一日も長く、この毎日が続くよう祈りつつ。
# by acoya171 | 2011-05-05 00:37
やっと元カレに転居先が見つかり、今週末引っ越しの運びになった。
ついでに職場の女の子から猛烈なアタックを受けている模様。
いろいろホッとした。

一緒に家の中を片付けながら、色々話す。
彼が不意に言う。
もし君がもっと家事をやり、家の中が整っていたら、どうなっていただろうね?
私は言う。
変わらなかったと思うよ。そんな理由で、好きな人が出来たわけじゃない。
残酷な事言ってるな、と思ったけど、事実だ。

この週末は彼氏の家に居る予定。
湿っぽい、二人向き合って「じゃあ元気で」なんて別れは嫌いだ。
普通の生活の中に自然に入ってきたのだから、終わりもそうしたい。
ドラマチックな演出も、感傷も、要らないというか嫌いだ。
人生はこれからも続いて行く。
ありふれた、ただの人生の1ページを飾り付ける趣味は無い。

これからここを出て行く彼を愛していたのは事実。
自分のその気持ちに敬意を払い、極力何も無く終らせるつもり。
二人それぞれの門出に必要なのは、たぶん日常だ。
何もかも、早く日常に飲まれてしまいます様に。
新しい日常が始まります様に。
# by acoya171 | 2011-04-12 00:36 |
別れた同居の彼はまだ家が見つかっていない。
なのでまだ同居中。
別に嫌いになったわけじゃないので、機嫌を決めて追い出す気も無い。
昨日は深夜まで、色々話し込んだ。
私が彼に弱音を吐かなかったことが、彼にとってとても寂しかったこと。
仕事を今後どうしていきたいということ。
たまには食事に行こうとか。

離れて暮らす今彼は、明日私と桜を見るのを楽しみにしている。
その後、DVDを借りて彼の部屋で小さな映画祭の予定。
私が帰らなくても良くなったことが、嬉しくてたまらないのだとか。

当たり前の事って難しい。
当たり前の事が永遠に続いたら、それはどんなに幸せなことだろう。
だけど当たり前の事はいつか飽きてしまう。
当たり前の幸せは、飽きた途端に足枷になってしまう。

別れた同居の彼と初めて見た桜はどこだったか、もう憶えていない。
映画も最初に何を見たのか忘れてしまった。
きっとこの繰り返し。
相手が変わるだけ。
# by acoya171 | 2011-04-07 22:03 |
きちんと同居人と別れることにした。
別居も伴う、ちゃんとしたさよなら。
私も同居の彼に嘘を吐き続けるのが面倒になったし、彼も望んじゃいない。
彼が出て行く形を取り、私たちは終わりにすることにした。

が、まだ先は長い。
家が見つからない限り、引っ越しの資金について解決しない限り、この同居は終らない。

彼とは楽しい事も沢山有ったはずなのに、何故か今は思い出せない。
気持ちに蓋をしているのかもしれないし、繰り上げ当選的に彼氏の座に落ち着いた年上男にまだのぼせてるからかも知れない。

愛してたはずなんだよ。
心変わりした自分が信じられないが、こんなもんか、とも思っている。
きっと男が変わっても、同じ事を繰り返していくんだろう。

「もし君と上手く行ったら、恋の先を見せてあげるよ。きっといい関係だよ。」
年上男はそう言うけれど。
私は恋の先なんて無いんじゃないかと思っている。
恋はいつか終るものでしょう?その先は人間関係だと言いたいのかもしれないけど、人間関係だけじゃ繋ぎ止められないのが男女ってものだと思う。

たぶん私はこうやって一人で生きていくんだ。
お別れは、さらりとしよう。
そうしよう。
# by acoya171 | 2011-04-05 21:57 | ワタシ
道端に止めた車の中、安いカーオーディオから、音の悪いAl GreenのLay it downが小さな音で響けば。
助手席の私のシートベルトは外され、運転席の彼の左腕の中に、私の体はすっぽりと収まる。
彼の右手は私の頬に。
この瞬間の甘さを堪能出来ないなら、恋なんてしない方がいい。
男女同権?ジェンダーフリー?
男の腕の強さを感じて、何が悪い。

今まで散々男は居たのに、自分が恋した男にはとことん振られてきたもんだから、この甘さに溺れそうで不安になる。あけすけに何でも話してきた相手だから、素直に聞く。こんなとき、どうしたらいいの?。彼は言う。全部預ければいいんじゃないの?。そんな怖いことできるか。でも今だけなら。

# by acoya171 | 2011-04-03 23:59 |
彼は私と手を繋ぐことに戸惑いが無い。
二人で外を移動するとき、ハンドルを握っていない限り私の手を握っている。

彼は私にキスすることに戸惑いが無い。
さすがに人前は避けるけど、周りに誰もいなければ、いつでも。

彼は私を口説く事に戸惑いが無い。
プロポーズもセット。毎日の様に、日課のように。

そつないのだ。何もかも。
女が何を喜ぶのか、よく知ってる人。

その彼がたまに戸惑う、私の同居のダーリンの話。
一緒に居て話す時は「彼の事が心配だ」「今すぐ分かれろとは言わない」と言うくせに、電話やメールでその話題になると途端に機嫌が悪くなる。そして最後はいつも怒ったように「今から迎えに行く」。

来なくていいと私が言うのを知っているのでしょ?だから言うんでしょ?
そう思っているけれど、時に少しばかりの本心が垣間見えて、まったく嘘でもないんだろうと思う。

「君がそうして欲しいと言うなら、全ての責任を俺が取る形で、君を奪いに行く」だなんて、いい歳して、鼻息荒いな。
言葉は信じない。
でもその中にほんの少しでも本心があれば。
恋してる私は、彼の言葉を聞いて戸惑いながら、そんなことを考える。
# by acoya171 | 2011-03-28 00:35 |
会いたくて、会いたくて、
会いたいけど会えなくて、
もし会ったところで何を言えばいいのか分らなかった人が、
会いたい時にいつでも会える人になってしまうのって不思議だ。
うっかりすると、言えば来る人。
この立場の逆転具合が良く分からない。
慣れない。
# by acoya171 | 2011-03-24 01:34 |